2020/04/30
一冊刊行する前に設立の挨拶をしたところで空虚だろうと考えていた。 案の定、一冊目の刊行にかなり時間がかかってしまい、おかげで挨拶だけ掲げて何か月も音沙汰ナシといった格好の悪い思いをすることはなかったが、逆に今さら間の抜けた感じで挨拶差し上げる羽目にもなっている。...
2020/04/26
これを書いている2020年4月現在、新型コロナウイルス禍の日本では不要不急の外出自粛が政府より要請され、東京の街は真綿で首を締められたように窒息しつつある。僕個人としては目前のウイルス感染の不安より、日本全国の書店数がさらに減るような事態を本当に危惧している。日曜日にぶらっと書店を訪れることができないなんて、それこそ心配でいてもたってもいられない。出版社を興してまだたいして活動もしていないのに、売っていただける書店様が減ってしまうなんて、戦う前から見えないボディーブローを食らっているようなものだ。しかし、僕にできることと言えば、いてもたっても本を読み、本を作ることくらいしかない。まずは生き延びる。生き延びて、いつか笑って素晴らしい本を公園でゆっくり読む日々を思い描こう。 このような特異な状況下で小社第一弾『エキリ・コミッション 謎の感染症に挑んだ医師たち』(以下、『エキリ・コミッション』)を刊行することになったのは運命のいたずらとしか思えない。本書を企画して会社を設立した時は、新型コロナウイルスなど影も形もなかった。ただもう素晴らしい書籍の刊行に携われることが嬉しい僕は、人目につかないところでこっそり歓喜雀躍していただけだった。それが突如として、ウイルスと戦う人類史のリアルタイムな文脈の中に本書を投じることになるとは。増補改訂版ということで、出版業界の人なら、マーケティング的に狙った企画だと考える人がいるかもしれないが、僕と本作品との出会いはそもそも全く偶然のことで、その経緯は本書を読んでいただければわかる。 コロナウイルスに先立ち、ペストや天然痘、コレラなどあまたの感染症が人類を襲ったきたが、本書もそのうちの一つ、戦後日本で蔓延した謎の感染症とその解明に挑んだ医師たちの物語である。その病気はエキリと呼ばれた。エキリとは何だったのか、それについては本書を存分にお読みいただくとして、ここでは類書を紹介しつつ、本書の魅力をできる限りお伝えしたいと思う。
2020/03/21
【プレスリリース 2020.3.21】 書籍発売のご案内 謎の感染症を解明せよ!子どもたちを救おうとした医師たちの戦いの記録。 『エキリ・コミッション 謎の感染症に挑んだ医師たち』4月25日発売! エディションベータ株式会社(本社:東京都江戸川区)は2020年4月25日に自社初刊行の書籍『エキリ・コミッション...