子どもたちの命を次々に奪う、謎の感染症を解明せよ‼

発症すると激しい痙攣をおこし、一晩で絶命にいたる謎の感染症エキリ。

戦後日本で猛威をふるった感染症の謎を追った、迫真の歴史ノンフィクション物語です。

予防衛生研究所の設立にエキリ解明を絡めたＧＨＱのサムス。しかし、彼の純粋な熱意だけでは医師たちは一つにまとまることができなかった。物資不足著しい占領下日本。研究設備もないところに押し込まれた米国医師たちと、彼らの半ば強引なやり方になじめない日本の医師たちはどこまでもすれ違いながら、苦悩しつつエキリ解明に共闘する。言葉の壁、文化の壁、戦勝国・敗戦国の違い、それらを乗り越えエキリを解明することはできたのか！？

本書は『エキリ物語』（中央公論社1996 年刊行）に多くの写真資料を加えて加筆修正した増補改訂版です。